近年PFOS及びPFOAによる水道水の汚染が問題になっています。
東京・多摩地域などの全国各地で、水道水源の井戸水が有機フッ素化合物(PFAs=ピーファス)の一部であるPFOS及びPFOAに汚染されていることが現在社会問題となっています。このコラムではPFAsに関する最新の動向や、おすすめの対策について述べていきます。
PFAsは水、油、熱に対して非常に耐性があり、そのため非粘着性フライパン、撥水性の衣類、消火剤、食品包装など、多くの消費者製品にも使用されています。
PFAsには数千種類の化合物が含まれますが、最も広く知られている2つがPFOA(ペルフルオロオクタン酸)とPFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)です。これらは人体に蓄積しやすく、人間の健康に様々な悪影響を及ぼす可能性があることが研究によって示されています。詳しくはこちらのコラムで解説しております。
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PFOA、PFOSの最新の発がん性評価
PFAsのうち、PFOAとPFOSの2種類はかねてより有害性が指摘されておりましたが、海外の最新の見解では今まで以上に危険性が指摘されています。2023年11月30日、WHOの国際がん研究機関(IARC)は、PFOAおよびPFOSの最終発がん性評価を発表しました。
それによれば、PFOAは「ヒトにおいて発がん性の十分な証拠」がある「グループ1」、PFOSを「実験動物に対して発がん性の十分な証拠」がある「グループ2B」に分類されます。「グループ1」には他に、一部の放射性物質や、たばこの煙、アスベスト、プラスチックゴミの焼却時に発生するダイオキシン等が含まれます。「グループ2」には鉛や一部の水銀、原油系の物質が含まれます。
日本での地下水の利用
日本では、熊本市を例に水道水をすべて地下水から賄っている地域があるなど、地下水を水源とする水道水の利用は少なくありません。このような地域での地下水を引き上げての井戸水の利用は、安全であるように思われますが、その井戸水から基準値以上のPFAsが検出されることがあります。
日本での検出事例
またPFAsは目に見えないため、多くの人々が飲料水を通じて無意識のうちにこれらの化学物質を摂取してしまう可能性があります。具体例としては、工業施設や消防訓練場からの排水が地下水や河川に流出し、最終的には飲料水源に混入するケースが挙げられます。
PFAsに対する対策
では、身近な環境からPFOS及びPFOAを取り除くにはどうしたら良いのでしょうか?アメリカの環境保護庁(EPA)によると、それらの除去手段としては以下のような3つの方法が、PFOS及びPFOA除去に有効な処理方法として公表されております。
- 活性炭処理(GAC)
- イオン交換処理
- 逆浸透膜(RO)
PFOS及びPFOA対策に 高性能活性炭フィルターの浄活水器「瑞葉」を
※「~未満」の場合の~は、定量下限値を示す
また、測定限界以上に除去した際の除去率は約90%以上であり、他社製品の除去率(約80%ほど)と比較しても、「瑞葉」の除去性能は高いことがわかります(下図参照)。